カブス(ダイダイ) 中国および我が国に古くから分布している。 樹勢が強く、樹高4〜5mに達する。耐寒性が強く、乾燥、多湿にも耐え、病害虫抵抗性も強く、栽培しやすい品種である。大きさは200g内外で、果形は球形。 果肉はすこぶる柔軟多汁であるが、酸味が強い。熟期は2〜3月。 ・来歴 ダイダイ、あるいは臭橙(しゅうとう)とも呼ばれる。臭橙の名は、果皮に特有のにおいがあることによる。中国および我が国に古くから分布し、食酢として利用されてきた。我が国では、関東以南に点在し、民家の庭先などに植えられており、まとまった産地はない。マーマレードの原料として優れている。 ・樹の特性 樹勢が強く、樹高4〜5mに達する。耐寒性が強く、乾燥、多湿にも耐え、病害虫抵抗性も強く、栽培しやすい品種である。 ・果実特性 大きさは200g内外で、果形は球形である。果頂部に不明瞭な凹環がある。果梗部に数条の溝が走る。果面は濃橙色を呈し、油胞は凸と凹の両方があり、粗滑はやや粗い。果皮は厚さ5〜6mmで、苦みを有す。 果肉はすこぶる柔軟多汁であるが、酸味が強い。種子は35粒前後あり、白色多胚。熟期は2〜3月。樹上に長くおけるが、4月中旬以降には回青し、果汁が減少する。